店舗の内装工事に向けて、見積書で工事内容と金額をチェックした後の流れを説明します。
そのままスムーズに進むこともあります。
しかし、多くの場合は初回の見積書が出た後に金額を抑えるためにどのような減額案があるかを検討していきます。
具体的にはどのような方法があるのでしょうか?
(1)レイアウトを変える
新しく作る予定だった壁をなくして、個室のない大きなフロアにする。
既存のドアや壁を活かして、撤去処分費用をなくす。
(2)デザインを変える
・曲線を使った部分を直線に変える。
・ドアの装飾やハンドルをシンプルなものに変更する。
(3)材料のランクを落とす
・床のフローリングをやめて、フローリング風タイルやクッションフロアシート貼りにする。
・輸入壁紙だったところを手頃な国産クロスに変更する。
・レンガ貼りの壁面をあきらめて塗装仕上げにする。
・オーダー家具をやめて既成品に変更する。
(4)数を減らす、なくす
・飲食店の客席数や、美容室のカット席の数を減らす。
(これは売上計画に直結するところなので、集客見込みと照らし合わせて慎重に!)
・照明の数を減らす。
・天井を作らず、むき出しにする。
以上のような項目を、皆さん頭を悩ませながら検討します。
何を残して、何を諦めるか、難しい選択ですね。
「これは果たして本当に必要かな?」
「お客様が喜ぶことなのか、単なる私のこだわりなのか?」
あなたの理想のお客様を思い浮かべて、コンセプトを確認して冷静に判断してください。
初めから完璧なお店でなくてもいいのです。
後から手が加えにくい部分はオープン時にしっかり作っておいて、細部は後々余裕が出てきた時にグレードアップしていくことをおすすめします。
お客様が「この店はダメだな」と居心地が悪く感じてしまうようなコスト削減はいけませんが、あなたが内装に理想を追い求めるほどお客様はデザインにこだわっていないものです。
(もちろん、安っぽい印象にならないように代替のご提案をいたします。)
細部までこだわりたい気持ちをグっと抑えて、販促費や運転資金に余裕をもたせることは大切です。
限りある開業費用。
いい商品・サービスを提供して、潰れずに存続できる店になるために、バランスのいいお金の使い方をしましょう。